カバちゃん先生の住まいづくり講座vol.6
舞鶴でオシャレなデザイン新築・注文住宅を手がけているエコ・ビータです。
~北欧スタイルについて~
「北欧スタイル」というと、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの北欧諸国の
デザインの総称をさします。1950年代から60年代ごろ隆盛を極め、世界的な評価を得ました。
戦後のモダンデザインにおいて最もポピュラーな存在となり、その人気は現在でも続いています。
木工、ガラス、陶芸など伝統の工芸文化をベースとする、控えめながらデザイナーの個性溢れる豊
かなデザイン表現が特徴で、代表的なデザイナーとして、私の大好きな建築家であるアルバー・ア
アルトをはじめ、アルネ・ヤコブセン、ハンス・ウェグナーなど、メーカーとしては、自動車のボ
ルボ、サーブ、陶磁器のロイヤル・コペンハーゲン、オーディオ家電のバング・アンド・オルフセ
ンなどが挙げられます。特に、シンプルで使いやすい北欧の家具は日本でも人気が高く、今や一過
性のブームを超えて、「北欧スタイル」という呼び方で、スタイルのひとつになっています。
何故、北欧デザインが日本で人気を集めたのでしょうか? 北欧デザインというと、まず思いつく
ものが椅子などに代表される家具のデザインです。「北欧のデザインには、1900年初頭にドイツに
設立された美術学校、バウハウスのモダニズムがいまも息づいています。そしてそれは日本の伝統
にも着想を得ています。そんなルーツが北欧デザインに日本人が親しみを感じる理由になっている
ようです。北欧の人々と私達日本人のライフスタイルには、実はいろいろと共通点があります。
森林地帯が多い北欧は(昔の)日本のように木造建築が非常に多く立ち並んでいます。最近では、
その独特の温もりのある住宅が、日本でも多く取り入れられています。また、北欧の人は、世界で
も珍しい「玄関で靴を脱ぐ」という日本と同じ習慣があります。直接肌に触れる床材やラグにこだ
わったり、床暖房が多かったりするのも、そういった文化が背景にあります。他にも、「勤勉で
シャイである」というのも、北欧の人々の特徴と言われています。これも日本人と似ているのかも
しれませんね。ものづくりへの関心が高く、一つのモノを大事に使うなど、現在の日本人が忘れて
しまった、見習うべき文化も残っています。
日常使いのアイテムに優れたものが多いのも、そういった特徴の一つといえます。デザインの面で
も、無駄な装飾をせずに、機能的で使いやすいデザインが多い北欧の家具や雑貨は、和のインテリ
アにも非常に良く合うことでも知られています。素材の感触・風合いを生かしたデザインは、日本
人の精神にも通じるものがあります。このように、日本と北欧の暮らしや文化は、共通するものが
とても多いことがわかります。古き良き日本の文化にも通じる「北欧スタイル」皆さんも積極的に
取り入れてみてはいかがでしょうか?